16のイベント・展示会場を吹上町内の各地に配置する事で、来場者が吹上町内を回遊し、様々なコミュニケーションが生まれる事を狙った。
イベント開催の事前に吹上とアーティストの魅力とイベントの内容を紹介するフリーマガジンを発行した。(2010年1月中旬)
吹上のガイドブックであると同時に、イベントの告知、協賛企業をアーティストの独自の視点でアピールする事が本誌の主な目的であったのだが、地元に暮らす人々にスポットを当てて編集した記事は、予想以上に地元の方々に喜んでいただけた。
人には「何かを残したい」という欲求があると考える。一番大きなところでは子孫。アーティストが創作表現する理由の1つもその欲求を満たす為なのかもしれない。
人にスポットを当てた本誌では多くの地元の方々が登場する。普段の生活の中で、何かしらのメディアに自らが掲載される機会はなかなかないのだが、本誌は「自身もしくは大切な人の存在を形ある物に残す」という欲求を満たす事が図らずとも出来た事が、この冊子が吹上の人々に好評をいただいた事の大きな要因であると考える。
野首地区婦人部の方々と一緒に地域の新特産品の開発に着手した。
地域のモノを使い、その地域を象徴する特産品を開発する事はアーティストが作品を創作・表現することと良く似ている。地域に伝わる伝統的な食材、調理手法とアーティストの感性を合わせることで魅力的な特産品を開発する事を目的とした。また、ここの試作の段階で生まれた商品をメイン会場で来場者に試食してもらい、今後の商品開発のヒントに役立てた。
協賛企業である西酒造と共にイベント限定のオリジナル焼酎ラベルを制作し、イベント期間中に吹上町内の酒店で販売した。100本限定で制作した焼酎は好評で、イベント4日目には完売した。また、木工作家アキヒロ ジンにより、宝山の焼き印の入った木製の焼酎カップも制作・販売された。この作品は焼酎好きの作家本人たっての希望で制作され、2種類の木を繋ぎ合わせた継ぎ目でお湯と焼酎の割合がわかる、機能性とユーモアに溢れる作品となっている。
サブ会場Hでは商店街の空き店舗を利用し、期間限定のカフェ&BARの営業を行った。
木工作家:アキヒロ ジンを中心に、絨毯作家の西田 麗乃、七宝・ステンドグラス作家の西田 麗美がそれぞれの作品を持ち寄り暖かみのある空間を創造した。
夜は焼酎BARとして営業し、協賛企業である西酒造の宝山を提供した。
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